自由図形シェイプとは

自由図形シェイプはノードの他のシェイプとは違い、自由な形のシェイプです。1本の連続した曲線、または直線で表現できる範囲で、任意の形にすることができます。ただし、円柱シェイプのように、外枠以外に内部に線を持つシェイプは作れません。

自由図形シェイプでは、曲線の形をベジェ曲線で表します。1つのベジェ曲線をセグメントと呼び、セグメントの連続(パス)でシェイプを表現します。セグメントの両端には、頂点と制御点があり、2つの頂点を通る曲線の曲がり方を制御点の位置で決定します。曲線は必ず頂点を含みますが、制御点を通るとは限りません。


自由図形シェイプは、シェイプ一覧では次のアイコンで表示されます。

自由図形シェイプのノードを追加する

自由図形シェイプには決まったがないため、追加するときに形を指定する必要があります。そのため、ノードの追加操作が他のシェイプと異なります。

ダブルクリックで追加を開始する点は同じですが、その後、引き続いて頂点と制御点を配置していきます。

始点と最初の制御点を指定

ダブルクリックで自由図形シェイプの追加を開始します。ダブルクリックした位置が始点の位置になります。最初のセグメントの始点側の制御点の指定が始まります。


制御点を置きたい場所でクリックします。それまでは、セグメントは1つもありません。

次の頂点を指定

制御点の位置が決まるとセグメントが追加され、次の頂点の指定が始まります。クリックで頂点の位置を確定します。


次の制御点を指定

頂点の位置を決めると、その頂点の制御点の指定が始まります。

始点と終点以外の頂点には、始点側と終点側に2つの制御点がありますが、この時点では終点側の制御点のみ、位置を指定できます。反対側の制御点は頂点を挟んで点対称の位置に配置されます。


このように制御点、頂点、制御点、頂点と繰り返すことで、曲線を作っていきます。

終了

最後にダブルクリックすると、そこで編集が終了し、テキスト入力に移行します。


直線の追加

曲線の代わりに直線を追加することができます。

頂点の位置を確定するとき、Ctrlキーを押しながらクリックします。


曲線セグメントではなく直線セグメントが追加されます。直線セグメントに制御点はないので、次の頂点の指定に移ります。


クリックして頂点の位置を確定すると、再び次のセグメントからは曲線セグメントが追加され、制御点の位置の指定が始まります。


最初のダブルクリック時にCtrlキーを押しながらダブルクリックすれば、最初のセグメントから直線セグメントになります。Ctrlを押しながらクリックして頂点を追加していけば、すべて直線セグメントからなる形にすることもできます。

直線セグメントは、曲線セグメントの特殊な状態です。

キャンセル

自由図形シェイプの追加を途中でキャンセルするには、ESCキーを押下します。

頂点を編集する

自由図形シェイプは、通常状態では頂点を編集するハンドルが表示されていません。


頂点を編集するには、頂点を編集したいオブジェクトを右クリックし、頂点の編集を選びます。


頂点を編集するためのハンドルが表示されます。頂点のハンドルは、選択を解除するまで表示された状態になります。


頂点には「対称」、「スムース」、「シャープ」の3つのタイプがあります。それぞれ、ハンドルの形や色が異なります。

青い四角いハンドルは「対称」頂点で、頂点を挟んだ2つの制御点が点対称の位置に固定された頂点を表すハンドルです。

白い四角いハンドルは「スムース」の頂点で、2つの制御点が直線上に固定されますが、頂点からの距離は別々に設定できる頂点です。

菱形のハンドルは「シャープ」の頂点で、2つの制御点の位置を別々に設定できる頂点のハンドルです。始点と終点は常に「シャープ」の頂点です。曲線が頂点を挟んで折れ曲がる形にできます。

丸いハンドルは制御点です。

赤くなっている頂点、またはセグメントは、選択中であることを表します。

頂点を追加する(セグメントの分割)

セグメント上の頂点を追加したい位置で右クリックして、ポップアップメニューの「頂点の追加」を選びます。


曲線の形を維持した形で、セグメントを分割し、頂点を追加します。


分割されたセグメントの端が「対称」の頂点だった場合、分割後のセグメントの形を維持するため、自動的に「スムース」に変更されます。対称のままでは元の形にならないためです。

頂点を削除する

頂点を右クリックして、ポップアップメニューの「頂点の削除」を選びます。


頂点を削除する場合、表現能力が下がるため曲線の形は変化します。


セグメントの種類を変更する

セグメントの種類を、曲線、または直線に変更できます。種類を変更したいセグメントを右クリックし、「セグメントの種類」から、曲線、または直線を選びます。


クリックしたセグメントの種類が変わります。


直線セグメントに変更した場合、両端の制御点は見えなくなります。

曲線セグメントに変更した場合、両端の制御点が現れ直線から形を変えられるようになりますが、形は直線のままとなります。制御点を動かして、曲線にしてください。

パスを閉じる

初期状態では開いたパスであり、始点と終点が異なり、閉じていません。

自由図形シェイプ・オブジェクトを選択した状態で、ウインドウの左側のプロパティ・エディタの「オブジェクト」の「パスを閉じる」にチェックを入れると、パスを閉じることができます。



「パスを閉じる」にチェックを入れると、始点と終点の間の空いているところが直線セグメントで結ばれます。

チェックを外すと、最後のセグメントが1つ消えて、開いたパスになります。

他のシェイプから自由図形シェイプへの変更

ノードのシェイプを、他のシェイプから自由図形シェイプに変更した場合、前のシェイプの外形を自由図形シェイプのパスに分解して取り込みます。

例えば、雲のシェイプから自由図形シェイプに変更する場合です。


雲を構成する曲線がセグメントに分割されます。


制限

自由図形シェイプは、他のオブジェクトのシェイプと異なり、次のような制限があります。

画像を貼り付けることができません。

テキストの描画位置がシェイプの枠の中に収まりません。テキストは自由図形シェイプの形に外接する矩形の中に描画されます。また、オブジェクトの高さをテキストの高さに合わせる機能もありません。